「脂質異常症」と診断されたけど、実感がない…。痛くもかゆくもないから放置していませんか?
実は、脂質異常症は「沈黙の病気」と呼ばれ、自覚症状がないまま動脈硬化が進行します。この記事では、脂質異常症の正体から放置した場合のリスク、そして改善方法まで徹底解説します。
脂質異常症とは
3つのタイプ
高LDL
コレステロール血症
動脈硬化の最大のリスク因子。自覚症状ゼロで血管を詰まらせるため最も警戒が必要です。
高トリグリセリド
血症(中性脂肪)
糖質やアルコールの摂りすぎで悪化。重度になると急性膵炎(命に関わる激痛)のリスクも。
低HDL
コレステロール血症
動脈硬化の「掃除役」が不足している状態。運動不足や喫煙が主な原因です。
放置するとどうなる?動脈硬化のメカニズム
動脈硬化の進行ステップ
LDLが血管壁に入り込む(初期)
酸化LDLとなり炎症を起こす(進行期)
プラーク(粥腫)が形成される(危険期)
プラークが破裂し血栓ができる(発症)
脂質異常症が引き起こす重大な病気
- 心筋梗塞:心臓の冠動脈が詰まり、心筋が壊死。突然死の原因にも。
- 脳梗塞:脳の血管が詰まり、麻痺・言語障害・認知機能低下が残る。
- 狭心症:心臓の血管が狭くなり、運動時に胸痛が起こる。
- 閉塞性動脈硬化症(ASO):足の血管が詰まり、歩行困難・壊疽のリスク。
- 大動脈瘤:大動脈が膨らみ、破裂すると命に関わる。
⚠️ 重要:自覚症状がほとんどない
脂質異常症の最も恐ろしい点は、自覚症状がほとんどないこと。動脈硬化が進行しても、血管が70〜80%詰まるまで症状が出ないことも珍しくありません。「症状がないから大丈夫」という考えは比較的危険です。
診断基準とリスク評価
| 項目 | 正常値 | 境界域 | 異常(診断基準) |
|---|---|---|---|
| LDLコレステロール | 〜119mg/dL | 120〜139mg/dL | 140mg/dL以上 |
| HDLコレステロール | 40mg/dL以上 | - | 40mg/dL未満 |
| 中性脂肪(TG) | 〜149mg/dL | - | 150mg/dL以上 |
| Non-HDL-C | 〜149mg/dL | 150〜169mg/dL | 170mg/dL以上 |
改善のステップと治療オプション
食事療法
運動療法
禁煙・節酒
薬物療法
薬物療法の種類
| 薬の種類 | 主な効果 | 代表的な薬 |
|---|---|---|
| スタチン系 | LDLを30〜50%低下 | アトルバスタチン、ロスバスタチン |
| フィブラート系 | 中性脂肪を低下、HDLを上昇 | ベザフィブラート、フェノフィブラート |
| EPA製剤 | 中性脂肪を低下、抗炎症作用 | エパデール、ロトリガ |
| PCSK9阻害薬 | LDLを強力に低下(注射薬) | エボロクマブ、アリロクマブ |
よくある質問(FAQ)
Q. 脂質異常症は改善する?
Q. 健康診断で「要経過観察」と言われた。放置していい?
Q. 薬を飲み始めたら一生続けるの?
💡 ワンポイント
脂質異常症は「沈黙の病気」。症状がないからといって安心せず、健康診断の数値を正しく理解し、早めに対策を取ることが重要です。
まとめ
- 脂質異常症には3つのタイプ(高LDL、高TG、低HDL)がある
- 放置すると動脈硬化が進行し、心筋梗塞・脳梗塞のリスクが高まる
- まずは食事改善・運動習慣・禁煙から始める
- 効果不十分なら薬物療法を検討
- 定期的な健康診断で数値をモニタリング
専門家からのワンポイントアドバイス:健診結果を「無駄にしない」3ステップ
健康診断で「B判定以下(軽度異常〜)」が出た場合、多くの人が「まだ大丈夫」と放置してしまいます。
しかし、数値の異常は血管からのSOSです。
🩺 次の健診までにやるべきロードマップ
- 1️⃣「LH比」を自分で計算する
LDL÷HDLの数値を算出し、「2.0以下」になっているか確認しましょう。もし超えていれば早期の対策が必要です。 - 2️⃣「隠れリスク」を見つける
肥満や喫煙習慣がなくても、ストレスや睡眠不足、運動不足がLDL上昇の引き金になっていることが多々あります。 - 3️⃣過去3年分のデータを並べる
単年の結果ではなく、右肩上がりになっていないかトレンド(推移)に注目してください。
最終更新: 2026年01月




